2007.06.05(Tue)〜2007.07.15(Sun)

Feature Exhibition 5F

発掘された日本列島2007 新発見考古速報展

発掘された日本列島2007 新発見考古速報展

 

東京都江戸東京博物館(東京・両国)では、2007年6月5日(火)から7月15日(日)まで、「発掘された日本列島2007-新発見考古速報展-」を開催いたします。

昨年も日本では8,000件をこえる発掘調査が各地で行われました。その中でも特に注目される51遺跡、約470点の出土品を一堂に展示いたします。 各地・各時代の貴重な遺跡展示の他、本年は「発掘されたアクセサリー」と題したテーマ展示を行います。かつてアクセサリーは身を飾るだけでなく、権力者の象徴でもありました。縄文時代から江戸時代まで、さまざまなアクセサリーをお楽しみください。また本展は全国を巡回いたしますが、皮切りとなる江戸東京博物館会場のみで行われる地域展示として、「発掘された武蔵国府-古代地方都市のすがた-」(府中市・武蔵国府関連遺跡)を行います。

なお本年は、「発掘された日本列島2007-新発見考古速報展-」を常設展示室内で開催いたします。小学生・都内在住・在学の中学生は無料でご覧いただけるようになりました。ぜひご家族連れ、学校見学でお出かけください。

開催概要

開催期間 2007年6月5日(火)~7月15日(日)
会場 江戸東京博物館常設展示室5階
休館日 毎週月曜日
開館時間 午前9時30分~午後5時30分(土曜は午後7時30分まで。入館は閉館の30分前まで。)
観覧料金 常設展観覧料でご覧になれます。
主催 文化庁、財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館
共催 全国公立埋蔵文化財センター連絡協議会、全国埋蔵文化財法人連絡協議会
事務局 財団法人 茨城県教育財団
特別協力 朝日新聞社
協力 インターネットミュージアム事務局
後援 NHK
協賛 (株)ジャパン通信情報センター、(株)東都文化財保存研究所
出品点数 約470点

主な展示資料と解説

水晶製尖頭器

水晶製尖頭器
全国的にも珍しい水晶だけを使った大規模な石器製作遺跡。これは珍しい水晶ばかりを使った石器制作跡。
茨城県笠間市・小組遺跡
(約1,4000年前)

木製容器と編みかご

木製容器と編みかご
木製品や装身具からも縄文時代早期の高度な技術が窺える。地下5mから列島最古の大規模貝塚。木製品と編みかごも最古。
佐賀県佐賀市・東名遺跡
(約7,000年前)

 

手形・足形付土製品

手形・足形付土製品
北海道・東北北部だけの縄文時代土製品。最新例が墓から出土。赤ちゃんの手形・足形がついた土製品。子を慈しむ親心。
北海道恵庭市・柏木川4遺跡
(約2,500年前)

銅鐸

銅鐸
山中への埋納が多い銅鐸が浜辺の砂丘から出土。 銅鐸埋納に一石を投じる事例。浜辺に埋められた銅鐸。なぜここに。
兵庫県神戸市・北青木遺跡
(約2,000~1,900年前)

 

人物埴輪

人物埴輪
人物・馬・家などの埴輪群。九十九里で作られ東京湾岸にもたらされる。九十九里のあご髭人物埴輪 東京湾に現る。
千葉県千葉市・人形塚古墳
(約1,400年前)

勘籍(かんじゃく)木簡

勘籍(かんじゃく)木簡
人物照会の実態を示す木簡。 正倉院文書以外では初めて。 平安京人事課からの人物照会。官人採用前のチェック。
徳島県徳島市・観音寺遺跡
(約1,250年前)

 

六角木幢

六角木幢
平安末期の末法思想の中で救いを求めるために作られた仏塔。極楽浄土の道しるべ。 国内初の木製仏塔。 高さはなんと1.8m。
長野県千曲市・社宮司遺跡
(約850年前)

刻印のある割石

刻印のある割石
幕府の命令を受けた西国の外様大名たちの印が刻まれる。江戸城石垣はここから切り出された。作業の様子生々しく。
神奈川県小田原市・早川石丁場群
関白沢支群(約400年前)

 

盾持ち人(たてもちびと)埴輪

盾持ち人(たてもちびと)埴輪
目元に魔除けの入れ墨。墓に葬られた主人を守る埴輪。なんやねんコレ? 墓を守った入れ墨の武人
京都府亀岡市・時塚1号墳
(約1,500年前)

関連事業

講演会「列島展ここが見どころ」

講師 文化庁文化財調査官
日付 2007年6月10日(日)
開始時間 午後1時~午後3時
集合場所 1階学習室1
参加費 無料 先着30名

 

ギャラリートーク

講師 文化庁文化財調査官
日付 会期中の毎週土日
開始時間 午後1時と午後3時の1日2回(各30分程度)
集合場所 展示室内 参加自由

地域展示

地域展示「発掘された武蔵国府-古代地方都市のすがた-」

「武蔵国府関連遺跡」(府中市)の武蔵国府とは現在の東京都・埼玉県・神奈川県の一部を含む武蔵国(むさしのくに)の役所(国府)のことです。この遺跡は、東西 6.5kmという広大な範囲として登録し、これまでに1,400か所もの地点で発掘調査を実施してきました。古代地方都市の姿と人々の営みを24件約150点の資料にて紹介いたします。

 

開催概要
主催 財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館
共催 府中市教育委員会 (財)府中文化振興財団 府中市郷土の森博物館
展示構成 1. 国府とは何か ・・墨書土器「国」、腰帯の飾り
2. 国府の中枢-国庁と国衙 ・・郡名瓦、郡名磚
3. 国府-マチの広がり ・・墨書土器「大目舘」、墨書土器「市」、緑釉陶器
4. 「鄙に都あり」 ・・中国製の磁器、銅鋺、墨書土器「京」

 

主な展示品
腰帯の装飾と復元品

腰帯の装飾と復元品
役人たちが身に付けたベルトの飾り。
150点以上も出土。

陰刻花紋緑釉陶器

陰刻花紋緑釉陶器
東海地方で作られた緑色の釉薬が掛けられた陶器